2016.04.29更新

         サムスンアド

  サムスンのスマホ売上世界一といった成功要因を、サムスンの方と開発者会議(SDC2016)のレセプションで話し合いました。サンフランシスコの目抜き通りにSDCの街頭広告など「超ワンダフルなマーケティングですね」と私。あちこち旅してきましたが、サムスンの広告は世界でも目立ちます。今年1月のラスベガスのCESではサムスン・ペイの広告が会期中、あちらこちらに大きく出てました。以前夏休みで訪れたミラノの教会堂入口の上には、サムスンがスマホの巨大な電子広告を出しておりました。私は長蛇の列で入場券を買うまでの長い時間、その広告をずっと眺めていました。ウィーンではカテドラル内を多彩な光で照らすといったことを、同社の提供で行ってました。

 では翻って日本は大変、片や韓国は繁栄というと差異は、なぜ起きたのかとサムスン上級部長ナム氏に問いました。「おそらく、多様性を受け入れる文化があるか、ないかではないでしょうか。」なるほど。それをもっと詳しく見てみましょう。確か、サムスンのギャラクシーなどのスマホ部品などの自社製造比率は約9割です。また、SDC2016で話題の安全運転のためにドライビング評価をスマホに送れるコネクト・オート・システムがあります。その担当技術者の方にお聞きしたところ、「韓国でほとんど作っています」とのこと。ふーん。では、サムスン開発者会議のスポンサーの一社がグーグルと両社は良好関係なので、「コネクト・オートは(グーグルの)アンドロイト・オートのチームと共に開発されたのですか」と聞いてみました。「それはないと思います」とサムスン技術者。 つまり、サムスンは世界での市場展開やローカル企業運営はそれぞれ現地に一任ですが、技術開発は母国本社で行うと。それも凄腕の現地のマーケティングチームにしっかりお願い(高報酬?)なさっているということだと思いました。だって、レセプションの米マーケティング会社の方が非常に働かれておられ、それを目の当たりにしたからです。

         コネクトオート

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.04.28更新

         カーティス・佐々木

 スマホ出荷では世界の8割シェアと先頭を走るサムスンが、デベロパー・コンフェレンス(SDC )を本日から2日間、サンフランシスコのモスコーニ・センターで開催しています。 印象的だったのはカーティス・佐々木エコシステム副社長が 発表した、IoTのためのプラットフォーム、ARTIKです。 多くのモノが次々にどこでもネットに接続していく中で、システムが隔離して収拾がつかなくならないよう、端から端までクラウドで簡単に使えるオープンなAPIなエコシステムです。ARTIKではどんなデバイスもセンサーでも、どこのクラウドでもデータタイプでも繋がるそうです。プライバシーやセキュリテイもしっかりしいているSamsung Knoxも出してきました。

 講演会場を出たフロアには開発向けのレクチャーだけでなく、コネクトカー向けのConnect Autoのベータ版や、ギャラクシーS7エッジ、Samsung Pay、発振回路(オシレーター)を使った自転車やバイク用のヘルメットのプロトタイプなども展示され、選択肢が多いので回るのが大変でした。 かつてメディアに不振と書かれたことがあるインテル主導のOS、Tizenに基づいたSDK、スマートTV、ウェアラブルも多く出されていました。以前は単にTizenで製品が開発されていなかっただけなんだなぁ〜とも、気づかされる開発者会議でありました。

        ギャラクシーS7

投稿者: Ayako Jacobsson