2016.06.28更新

           sensors

 シリコンバレーから東京に行く前で、言い残したイベントが、サンノゼのマッケナリー・コンベンション・センター (McEnery Convention Center) で、6月27日から29日までございました。IoTでセンサーが幾何級数的に増えていくので、それに関したイベントです。5千人以上の参加者、3百以上の展示、95人以上の講演者、65以上のテックセッションと開催側は謳っております。

 実際に会場に足を運んで、驚いたのは日本企業が参加しているのが多かったことです。京都のRohm、アルプス電気、オムロン、愛知県のデンソーも展示なさっておりました。渡航前で時間が無かったので、お話を聞くことができなかったのですが、IoTでセンサーがあちこちに配布される場合、日本のプリサイス(精巧)な部品技術が貢献するということはよく分かります。このイベント、次は中西部のイリノイのDonald E. Stephens Convention Centerで9月27日から28日まであるそうですが、そこでも日本企業は展示なさっているのでしょうか?

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.06.25更新

               Velocity2

 では、Velocity会議から、お約束の興味深かったセッションと展示などについてのご報告でございます。まずはセッションですが、時間的に重なっているものもあったので、全部回れません。それで、参加者のデベローパーの方々に無礼ながら、聞けるだけお聞きしました。その結果、人気が高かったのを以下、羅列しますね。ご注意下さい。決して、ランキングではございませんので。そして、英語ですいません。

セッション名:A practical guide to monitoring and alerting with time series at scale  講演者:Jamie Wilkinson: Google

セッション名:High Performance Browser Networking, circa 2016  講演者:Ilya Grigorik: Google

セッション名:ChatOps in 2016  講演者:Ben Lavender: GitHub

セッション名:Robust anomaly detection for real user monitoring data  講演者:Ritesh Maheshwari: Linkedin Yang Yang: Linkedin

セッション名:Facebook web performance: Using data from the field  講演者:Ben Maurer: Facebook

セッション名:Scaling frontend performance: Google  講演者:Patrick Meenan: Google

セッション名:HTTPS is coming: Are you prepared?  講演者:Zack Tollman: Wired

 展示では Exhibition Hallに入った直ぐの所にあるGitHub、New Relic、奥まったところではセールスフォース、IBMクラウド、SOASTA、Fastly、 ThousandEyesなどが人気でした。でも、残念ながら日本企業の出展が無いのです。NS (新日鉄住金) Solutions USAのシニア・リサーチャーの岡田顕さんは、「大枠でこれから参考になるかもしれないけれど、必ずしも日本のDevOps状況にピッタリとは当て嵌まらない」との感想をお持ちでした。 

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.06.24更新

              Velocity

 コンピュータ関連出版で知られるオライリー(カリフォルニア州セバストポル本社)が、サンタクララ・コンベンションセンターでVelocity会議を開催しました。Velocity会議ではウェッブの運営、セキュリティ、パーフォマンス向上などが討議され、ニューヨーク、北京、バルセロナでも開催されています。ウエッブに関するトレーニングは6月20日から始まっていましたが、基調講演やセッション、そして展示は6月22日から23日まででした。

 展示はGitHub、インテル、IBM Cloud、シスコ、セールズフォース、マイクロソフト、VMware、アカマイ、New Relicといったデベロッパーの方々によく知られている企業から、モバイルアプリのパーフォマンス向上が出来るサンフランシスコ本社のFastly、イスラエルのスタートアップなど、興味深い多くの企業が出展していました。 基調講演も充実しており、グーグルがスケーリングについて、GitHubがチャットに関し、Linkedinがユーザー・データ、フェイスブックがウェッブ・パーフォマンス向上について、マイクロソフトがクラウドからモバイルへのデリバリーに関して講演しました。他にもコンテンツ・デリバリーのアカマイや雑誌のWired、口コミサイトのヤルプ、営業支援のクラウドサービス、セールズフォースなどセッションも朝から晩まで、1日に約32セッション(基調講演を含まず)あって、何処に行くか選ぶのに迷いました。

 会議の合間の休憩などで、Linkedin、AWS、クラウディア、GitHub、グーグルの講演者らと話し合え、「オフィスに遊びに来ていいわよ」と言われたりしました。基調講演の一部は以下のサイトでご覧になれます。https://www.oreilly.com/ideas/keynotes-from-velocity-santa-clara-2016 明日は興味深かったセッション、展示などについて、ご報告させて下さい。

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.06.11更新

            IoT Innovation Day         

 イノベーションでは大企業ほど危機にさらされているとか。アメリカのヤフーが市場競争に負け、特許資産を現在売り出し中で、バラバラになりつつあるのはニュースで皆さんご存じでしょう。スタートアップから大企業まで競争が激しいシリコンバレー。今まで市場になかった製品が世界を変える、いわゆるディスラプション(disruption)を起こすことは大変です。そこで、モノにセンサーを付け、通信機能を使ってインターネットで管理したり、モノの状態をモニターするIoT(Internet of Things)で、ディスラプションを起こしませんかと、インテル(Intel)、IBM、台湾本社で日本法人もあるADLINK、そしてプリズム・テック(Prism Tech)が、シリコンバレーのテックな人々に招聘をかけました。それがサンノゼのテック・ミュージーアムで行われた、 IoT革新の日(IoT Innovation Day)です(写真右上インテルのIoT部門CTOのMr. Brian McCarsonと、写真左上IBM Inovvation Executie のMr. Rob Risany)。

 通告文にあった「端っこ(Edge)」というキーワードに惹かれ、サンフランシスコから時間をかけてサンノゼにはるばる?参りましたよ。Edge って、IoT事業の崖っぷちという意味にも取れなくはないが、というのは冗談です!しかし、IoT事業の今は概ね投資ばかりで、回収はまだ先というのが大部分。こうしたイベントで言われるのが、「マネタイゼーション」こと資源の現金化なんですよ。でも、IoT事業は正しいベクトルに向いていると思います。在庫管理が楽になるし、IoTで原材料費や商品販売でのコストも減るそうですし。セキュリテイ問題を考えると、ちょっと怖いんですが。

 皆さまも私もお忙しいので更に話を進めますと、全てのモノが繋がって大規模なデータセンターを使うクラウドに上げてから、アナリティックスで分析して対策を練るのってすご〜く遅くはありませんか。クラウドより、センサーで拾ったデータをその場のパソコンでも、プロセッサーででも処理しましょうーそれがエッジ(端っこ)ーということでございます。IBMのイノベーション・エグゼクティブのロブ・リザニー(Mr. Rob Risany)さんが参加者に問いました。「もし車が事故にあって、車からワイアレス、次々に通信で情報が経由され、情報センターに到達し、そこから指示が出されることの問題は?」そう、対処が非常に遅いですよね。ましてや自分の家族に起きたらどうなんでしょうか?「事故があった車で、その場で処理したいでしょ。」確かに。 このIoT—クラウド遅延問題を解決するのが、クラウドではなく、IoTにおけるエッジ技術です。通信のキャリアがセンサーで集めた莫大なIoTデータのために、回線設備を向上させることは割に合わないと公言していると、スピーカーは仰ってました。

 インテルのIoT開発ボードのガリレオ(Galileo)で、Javaを書いた(というか書いてもらった)私ですが、なぜクラウドのAWS(Amazon Web Services)にデータを上げなきゃいけないのか疑問でしたよ。クラウドに上げるより、側にある手持ちのパソコンで処理できないのかと(アマチュアだからかもしれませんが)。エッジコンピューティングでIoTがその場で処理され、加えてIoT向けセキュリティー技術が進めば、考え方一つで色々なモノが出てきそうですね!

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.06.10更新

          From SF to SJ

 今日はサンフランシスコからテックイノベーション博物館(The Tech Museum of Innovation)で行われたモノのインターネット・イノベーション・ディ(IoT Innovation Day)に行って参りました。IBM 、インテル、台湾本社で日本にもオフィスのあるADLINK、プリズム・テック( Prism Tech)協賛で、クラウドコンピューティングを使ったIoTより、エッジ(Edge)使った方が良いのではというイベントです。が、エッジを使ったIoTって何?ということでサンフランシスコ(SF)からSFより人口が多い百万都市のサンノゼに移動しました。私はローカル住民なので、マイカーで移動しました。オフィスはソーマ(SoMa)ことSouth of Market、つまりマーケット通り南部地区にあるのですが、ここから201 South Market Street, San Joseのテックイノベーション博物館に行きました。

 ですが、日本からご出張なされ、お一人で移動される場合は下記の1から5の方法でご移動となることでしょう。 1)レンタカー 2)電車のカルトレイン <http://www.caltrain.com/schedules/weekdaytimetable.html>3)ベイエリア高速鉄道のバート(BART)<http://www.baycityguide.com/images/maps_pdf/BART_Map.pdf>でフリーモント(Fremont)からバス<http://www.vta.org/routes/rt181>とか、路面電車のライト・レール(Light Rail)を使う<http://www.vta.org/getting-around/interactive-light-rail-map>4)タクシーとかウッバーやリフトを使う5)スーパーシャトル(Super Shuttle: http://www.supershuttle.com/locations/sanfranciscosfo)などの乗り合いバンを使う方法がございます。

 ただ、それぞれの移動方法にはリスクがございます。まず1)のレンタカーの場合ですと、左ハンドルの右側通行と日本で運転する勝手が違い、右左折で迷って反対車線に入って事故る可能性がございます。以下、順番通りに述べますと 2)早朝と夕方の通勤時間帯はベービー弾丸列車(Baby Bullet)があって早いし、片道約$10と安いのですが、それ以外の時間だと片道3時間かかることも往々にしてあります。3)こちらも結構お安めですが、慣れていないと切符の買い方からで迷われるかもしれません4)道が混んでなければ、一番早いし迷わないけれど、高額でタクシーの場合ボラれることもございます。5)空港で待機しているシャトルを捕まえるのでなければ、予約の必要があって、結構お高いです。(以前はSFOことサンフランシスコ国際空港からサンノゼまで片道$75でしたが、今はどうでしょうか?) 以上、長くなりましたが、サンフランシスコからサンノゼにご移動の説明でした。ところで、イベント?最高に充実しておりましたが、それはまた明日、よろしくお願いします!あ、忘れましたが、クリッパーカード(Clipper Card)を買われると便利です。買える場所は以下のサイトをご参照くださいね。http://www.bart.gov/tickets/sales/retailsales

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.06.03更新

 今日はサンタクララ・コンベンション・センターで行われているAugmented World Expo(AWE)からです。ご存知のようにARこと拡張現実は、リアルな世界に情報を加える技術で、VRこと仮想現実はコンピュータが生成する世界に飛ぶ感じであります。実に驚いたのは、CESで見た(参加歴10年以上なので)VRが昔は玩具的で被り物は面倒くさいしーと、どんなもんかと思っていました。CESで発表された技術って、消えていくものも多いです。しかし、このAWEではVR/ ARここまで進んだの!?と、その成長の早さに再認識致しました。 ソニー、Microsoft、オキュラス、HTC、グーグル製のヘッドセットが知られておりますが、会場ホールを回ると、ホロレンズを含めて凄くその類が多いんですよ。さすが、業界のワールド・イベントと名乗るだけはありますね。でも最初に参加企業から「AWEにご参加のあなたの名前を見つけましたので、インタビューを」とEメールを頂いた時、「え、私アマゾンのイベントに登録したかしら」と勘違いして本当にすいません。毎日多くのイベントに参加しているためでしょうか?ちょっと休暇が必要かも。

AWE

 溶接用のヘッドマウントディスプレイとか、産業用は直ぐに実用化できそうで、伸びが期待できます。 ドイツからの出展企業RE'FLEKTは、AR+VRの世界をリアルな映像でモロに見せて下さいました。超ド鮮明な3Dビデオで、車の外観から中に乗り込み、運転席に着くと目の動作だけでいろんな部品をチェックできまーす。もし、リアルな世界でショールームのスペースが無くても、このAR+ VR=ミックスのMRで、対応可なのでしょうね。ちなみにRE'FLEKTのクライアントは、同じドイツ出身の「アウディ」と、CEOで設立者のWolfgang Stelzleさんは教えて下さいました。日本勢ではエプソンやTHETA(シータ:https://www.youtube.com/watch?v=4A_GFpF0GDM)を展示するリコーのブースに、人が山のように集まっておりました。エプソンではグーグルグラスのような?しかし、両サイドにグラスがある、コンシューマー向けエプソン・グラスを1基$800で展示。こちら10月から販売するそうです。もう既に販売されている産業用エプソン・グラスは、工場作業でマニュアルをグラスに反映して使ったりするそうです。

 展示フロアは本当に見所一杯でしたが、講演も盛り沢山の内容でした。午前はゲーム・エンジンのユニティ(Unity)とかのスピーチだったのですが、1時半からはグーグル、アクセンチュア、オクシピタル、スコープARのワークショップが始まりました。スタート前の噂では、プロジェクト・タンゴ(https://www.google.com/atap/project-tango/)が出ると、AR/VRディベロッパー様たちの期待がマックス。。タンゴは、2014年に発表済みですが、年々洗練されてきております。3Dセンサー、Androidベースのモバイル、カメラを組み合わせ、動きをトラッキング。一緒に周囲をスキャンし、3Dマップをリアルタイムで生成します。ゲーム、室内ナビ、産業用に使える代物で、Codeシェアできるそうですし、開発される方々の負担激減です。プレゼンでは、VRの立体仮想猫ちゃんが机の上で可愛くクルリと動いたりしてました。発表して下さったエンジニアはJared Finderさん。お疲れさまでございました。 当方、サンフランシスコとサンタクララ・コンベンション・センターのあるペニンシュラなどを行ったり来たりで疲れ気味ですが、参加した価値が充分にございました。

投稿者: Ayako Jacobsson