2016.06.25更新

               Velocity2

 では、Velocity会議から、お約束の興味深かったセッションと展示などについてのご報告でございます。まずはセッションですが、時間的に重なっているものもあったので、全部回れません。それで、参加者のデベローパーの方々に無礼ながら、聞けるだけお聞きしました。その結果、人気が高かったのを以下、羅列しますね。ご注意下さい。決して、ランキングではございませんので。そして、英語ですいません。

セッション名:A practical guide to monitoring and alerting with time series at scale  講演者:Jamie Wilkinson: Google

セッション名:High Performance Browser Networking, circa 2016  講演者:Ilya Grigorik: Google

セッション名:ChatOps in 2016  講演者:Ben Lavender: GitHub

セッション名:Robust anomaly detection for real user monitoring data  講演者:Ritesh Maheshwari: Linkedin Yang Yang: Linkedin

セッション名:Facebook web performance: Using data from the field  講演者:Ben Maurer: Facebook

セッション名:Scaling frontend performance: Google  講演者:Patrick Meenan: Google

セッション名:HTTPS is coming: Are you prepared?  講演者:Zack Tollman: Wired

 展示では Exhibition Hallに入った直ぐの所にあるGitHub、New Relic、奥まったところではセールスフォース、IBMクラウド、SOASTA、Fastly、 ThousandEyesなどが人気でした。でも、残念ながら日本企業の出展が無いのです。NS (新日鉄住金) Solutions USAのシニア・リサーチャーの岡田顕さんは、「大枠でこれから参考になるかもしれないけれど、必ずしも日本のDevOps状況にピッタリとは当て嵌まらない」との感想をお持ちでした。 

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.06.24更新

              Velocity

 コンピュータ関連出版で知られるオライリー(カリフォルニア州セバストポル本社)が、サンタクララ・コンベンションセンターでVelocity会議を開催しました。Velocity会議ではウェッブの運営、セキュリティ、パーフォマンス向上などが討議され、ニューヨーク、北京、バルセロナでも開催されています。ウエッブに関するトレーニングは6月20日から始まっていましたが、基調講演やセッション、そして展示は6月22日から23日まででした。

 展示はGitHub、インテル、IBM Cloud、シスコ、セールズフォース、マイクロソフト、VMware、アカマイ、New Relicといったデベロッパーの方々によく知られている企業から、モバイルアプリのパーフォマンス向上が出来るサンフランシスコ本社のFastly、イスラエルのスタートアップなど、興味深い多くの企業が出展していました。 基調講演も充実しており、グーグルがスケーリングについて、GitHubがチャットに関し、Linkedinがユーザー・データ、フェイスブックがウェッブ・パーフォマンス向上について、マイクロソフトがクラウドからモバイルへのデリバリーに関して講演しました。他にもコンテンツ・デリバリーのアカマイや雑誌のWired、口コミサイトのヤルプ、営業支援のクラウドサービス、セールズフォースなどセッションも朝から晩まで、1日に約32セッション(基調講演を含まず)あって、何処に行くか選ぶのに迷いました。

 会議の合間の休憩などで、Linkedin、AWS、クラウディア、GitHub、グーグルの講演者らと話し合え、「オフィスに遊びに来ていいわよ」と言われたりしました。基調講演の一部は以下のサイトでご覧になれます。https://www.oreilly.com/ideas/keynotes-from-velocity-santa-clara-2016 明日は興味深かったセッション、展示などについて、ご報告させて下さい。

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.06.11更新

            IoT Innovation Day         

 イノベーションでは大企業ほど危機にさらされているとか。アメリカのヤフーが市場競争に負け、特許資産を現在売り出し中で、バラバラになりつつあるのはニュースで皆さんご存じでしょう。スタートアップから大企業まで競争が激しいシリコンバレー。今まで市場になかった製品が世界を変える、いわゆるディスラプション(disruption)を起こすことは大変です。そこで、モノにセンサーを付け、通信機能を使ってインターネットで管理したり、モノの状態をモニターするIoT(Internet of Things)で、ディスラプションを起こしませんかと、インテル(Intel)、IBM、台湾本社で日本法人もあるADLINK、そしてプリズム・テック(Prism Tech)が、シリコンバレーのテックな人々に招聘をかけました。それがサンノゼのテック・ミュージーアムで行われた、 IoT革新の日(IoT Innovation Day)です(写真右上インテルのIoT部門CTOのMr. Brian McCarsonと、写真左上IBM Inovvation Executie のMr. Rob Risany)。

 通告文にあった「端っこ(Edge)」というキーワードに惹かれ、サンフランシスコから時間をかけてサンノゼにはるばる?参りましたよ。Edge って、IoT事業の崖っぷちという意味にも取れなくはないが、というのは冗談です!しかし、IoT事業の今は概ね投資ばかりで、回収はまだ先というのが大部分。こうしたイベントで言われるのが、「マネタイゼーション」こと資源の現金化なんですよ。でも、IoT事業は正しいベクトルに向いていると思います。在庫管理が楽になるし、IoTで原材料費や商品販売でのコストも減るそうですし。セキュリテイ問題を考えると、ちょっと怖いんですが。

 皆さまも私もお忙しいので更に話を進めますと、全てのモノが繋がって大規模なデータセンターを使うクラウドに上げてから、アナリティックスで分析して対策を練るのってすご〜く遅くはありませんか。クラウドより、センサーで拾ったデータをその場のパソコンでも、プロセッサーででも処理しましょうーそれがエッジ(端っこ)ーということでございます。IBMのイノベーション・エグゼクティブのロブ・リザニー(Mr. Rob Risany)さんが参加者に問いました。「もし車が事故にあって、車からワイアレス、次々に通信で情報が経由され、情報センターに到達し、そこから指示が出されることの問題は?」そう、対処が非常に遅いですよね。ましてや自分の家族に起きたらどうなんでしょうか?「事故があった車で、その場で処理したいでしょ。」確かに。 このIoT—クラウド遅延問題を解決するのが、クラウドではなく、IoTにおけるエッジ技術です。通信のキャリアがセンサーで集めた莫大なIoTデータのために、回線設備を向上させることは割に合わないと公言していると、スピーカーは仰ってました。

 インテルのIoT開発ボードのガリレオ(Galileo)で、Javaを書いた(というか書いてもらった)私ですが、なぜクラウドのAWS(Amazon Web Services)にデータを上げなきゃいけないのか疑問でしたよ。クラウドに上げるより、側にある手持ちのパソコンで処理できないのかと(アマチュアだからかもしれませんが)。エッジコンピューティングでIoTがその場で処理され、加えてIoT向けセキュリティー技術が進めば、考え方一つで色々なモノが出てきそうですね!

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.06.10更新

          From SF to SJ

 今日はサンフランシスコからテックイノベーション博物館(The Tech Museum of Innovation)で行われたモノのインターネット・イノベーション・ディ(IoT Innovation Day)に行って参りました。IBM 、インテル、台湾本社で日本にもオフィスのあるADLINK、プリズム・テック( Prism Tech)協賛で、クラウドコンピューティングを使ったIoTより、エッジ(Edge)使った方が良いのではというイベントです。が、エッジを使ったIoTって何?ということでサンフランシスコ(SF)からSFより人口が多い百万都市のサンノゼに移動しました。私はローカル住民なので、マイカーで移動しました。オフィスはソーマ(SoMa)ことSouth of Market、つまりマーケット通り南部地区にあるのですが、ここから201 South Market Street, San Joseのテックイノベーション博物館に行きました。

 ですが、日本からご出張なされ、お一人で移動される場合は下記の1から5の方法でご移動となることでしょう。 1)レンタカー 2)電車のカルトレイン <http://www.caltrain.com/schedules/weekdaytimetable.html>3)ベイエリア高速鉄道のバート(BART)<http://www.baycityguide.com/images/maps_pdf/BART_Map.pdf>でフリーモント(Fremont)からバス<http://www.vta.org/routes/rt181>とか、路面電車のライト・レール(Light Rail)を使う<http://www.vta.org/getting-around/interactive-light-rail-map>4)タクシーとかウッバーやリフトを使う5)スーパーシャトル(Super Shuttle: http://www.supershuttle.com/locations/sanfranciscosfo)などの乗り合いバンを使う方法がございます。

 ただ、それぞれの移動方法にはリスクがございます。まず1)のレンタカーの場合ですと、左ハンドルの右側通行と日本で運転する勝手が違い、右左折で迷って反対車線に入って事故る可能性がございます。以下、順番通りに述べますと 2)早朝と夕方の通勤時間帯はベービー弾丸列車(Baby Bullet)があって早いし、片道約$10と安いのですが、それ以外の時間だと片道3時間かかることも往々にしてあります。3)こちらも結構お安めですが、慣れていないと切符の買い方からで迷われるかもしれません4)道が混んでなければ、一番早いし迷わないけれど、高額でタクシーの場合ボラれることもございます。5)空港で待機しているシャトルを捕まえるのでなければ、予約の必要があって、結構お高いです。(以前はSFOことサンフランシスコ国際空港からサンノゼまで片道$75でしたが、今はどうでしょうか?) 以上、長くなりましたが、サンフランシスコからサンノゼにご移動の説明でした。ところで、イベント?最高に充実しておりましたが、それはまた明日、よろしくお願いします!あ、忘れましたが、クリッパーカード(Clipper Card)を買われると便利です。買える場所は以下のサイトをご参照くださいね。http://www.bart.gov/tickets/sales/retailsales

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.06.03更新

 今日はサンタクララ・コンベンション・センターで行われているAugmented World Expo(AWE)からです。ご存知のようにARこと拡張現実は、リアルな世界に情報を加える技術で、VRこと仮想現実はコンピュータが生成する世界に飛ぶ感じであります。実に驚いたのは、CESで見た(参加歴10年以上なので)VRが昔は玩具的で被り物は面倒くさいしーと、どんなもんかと思っていました。CESで発表された技術って、消えていくものも多いです。しかし、このAWEではVR/ ARここまで進んだの!?と、その成長の早さに再認識致しました。 ソニー、Microsoft、オキュラス、HTC、グーグル製のヘッドセットが知られておりますが、会場ホールを回ると、ホロレンズを含めて凄くその類が多いんですよ。さすが、業界のワールド・イベントと名乗るだけはありますね。でも最初に参加企業から「AWEにご参加のあなたの名前を見つけましたので、インタビューを」とEメールを頂いた時、「え、私アマゾンのイベントに登録したかしら」と勘違いして本当にすいません。毎日多くのイベントに参加しているためでしょうか?ちょっと休暇が必要かも。

AWE

 溶接用のヘッドマウントディスプレイとか、産業用は直ぐに実用化できそうで、伸びが期待できます。 ドイツからの出展企業RE'FLEKTは、AR+VRの世界をリアルな映像でモロに見せて下さいました。超ド鮮明な3Dビデオで、車の外観から中に乗り込み、運転席に着くと目の動作だけでいろんな部品をチェックできまーす。もし、リアルな世界でショールームのスペースが無くても、このAR+ VR=ミックスのMRで、対応可なのでしょうね。ちなみにRE'FLEKTのクライアントは、同じドイツ出身の「アウディ」と、CEOで設立者のWolfgang Stelzleさんは教えて下さいました。日本勢ではエプソンやTHETA(シータ:https://www.youtube.com/watch?v=4A_GFpF0GDM)を展示するリコーのブースに、人が山のように集まっておりました。エプソンではグーグルグラスのような?しかし、両サイドにグラスがある、コンシューマー向けエプソン・グラスを1基$800で展示。こちら10月から販売するそうです。もう既に販売されている産業用エプソン・グラスは、工場作業でマニュアルをグラスに反映して使ったりするそうです。

 展示フロアは本当に見所一杯でしたが、講演も盛り沢山の内容でした。午前はゲーム・エンジンのユニティ(Unity)とかのスピーチだったのですが、1時半からはグーグル、アクセンチュア、オクシピタル、スコープARのワークショップが始まりました。スタート前の噂では、プロジェクト・タンゴ(https://www.google.com/atap/project-tango/)が出ると、AR/VRディベロッパー様たちの期待がマックス。。タンゴは、2014年に発表済みですが、年々洗練されてきております。3Dセンサー、Androidベースのモバイル、カメラを組み合わせ、動きをトラッキング。一緒に周囲をスキャンし、3Dマップをリアルタイムで生成します。ゲーム、室内ナビ、産業用に使える代物で、Codeシェアできるそうですし、開発される方々の負担激減です。プレゼンでは、VRの立体仮想猫ちゃんが机の上で可愛くクルリと動いたりしてました。発表して下さったエンジニアはJared Finderさん。お疲れさまでございました。 当方、サンフランシスコとサンタクララ・コンベンション・センターのあるペニンシュラなどを行ったり来たりで疲れ気味ですが、参加した価値が充分にございました。

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.05.27更新

       IoTDevCon

 最近シリコンバレーで良く耳にするのは「モノのインターネット(Internet of Things)は単なる誇張された話題?あるいは本物?(Is it hype or reality?)」というセンテンスでございます。では、実際に見たり、聞いたりしてみようではありませんか。という訳でサンフランシスコから1時間以上かけて南のサンタクララ市で開催中のInternet of Things Developers Conference(IoT DevCon)にやって来ました。

 IoT DevConは今回で3度目で、60社が展示中とのこと。ラッキーなことに会場で最初に出会ったのはポーウラミさんという米半導体企業で日々IoT分野をリサーチされている方。「IoTで一番に来るのはやはり車で、それに続くのはメディカルやグリッド」 とのお言葉。確かにサンフランシスコで開催中のディスプレイウィーク2016(Display Week 2016)のように、ここでも会場に車関連の出展がございます。日本のタクシー会社をクライアントに持つ台湾本社のVIA テクノロジーズ(VIA Technologies)は、車載用IoT製品やこれから出荷予定のIoT製品を展示しておりました。車の4カ所にセンサーが付いていて、道路状況だけでなく、走っている車の上から状況が把握できるので、「車の盗難防止に有効」とディビッドさんは言います。 もちろん車関連だけでなく、IoTのプラットフォームを出しているアイラ・ネットワークス(Ayla Networks)、ベルギーからIoTセキュリティ社バーコ・サイレックス(BarcoSilex)やサンノゼからは同じくセキュリティのリンクス・ソフトウェア(Lynx Software)、無料のIoTセキュリティ評価キットを出しているセキュアRF(SecureRF)、プロトコル・ソリューションのテレダイン・レクロイ(Teledyne Lecroy) 、IoT向けクラウドを含むソフト会社PTC(マサチューセッツ本社)、そして日本のルネサス・エレクトロニクス(Renesas Electronics)等が出展していました。

 クラウド・ファウンディングのキックスターター($150)で資金集め中の、IoTキットも出ていて、これはハイプではないなと実感させられました。PTCのランディさんは、赤球と青球をAIを使ってセンサーで分離したシステムを見せて下さいました。日本ではくら寿司のカバーにICタグが付いていて、寿司のデータをリアルタイムで集めて、ニーズ分析しているそうですが、IoTは使い方次第でいろんなことが便利に出来て本当に面白いですね〜。

      IoTDevCon at SC

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.05.14更新

       IOTW connected car

 サンタクララでのInternet of Things Worldが昨日、終わりました。基調講演や展示以外に、製造業におけるIoT、クラウド、スマート・シティやスマート・ホーム、ヘルスケア、IoTのセキュリティ、コネクティッド・カーの未来、ウェアラブル、フィンテックなどなど、討議内容がてんこ盛りなのでした。で、自分のカバーできた範囲内でのIoTワールドのまとめました。全部回れなかったので、その辺のところ宜しく!でございます。 まずはIoTの注目株、車がスマホ化するコネクティッド・カーに関してですが、残念ながら驚きが無いなぁと個人的には思いました。だって、他で見たようなものばかりで、新規性が無いと。ですが、匿名希望の専門家にお話を聞きますと「コネクティッド・カーの現状や今後の方向性を議論するイベントなので、新規性を求めるのは間違い」だそうです。例えば後方の死角を無くすカメラ設置や酒気帯び運転をブロックする先進運転支援システムのADAS(Advanced driver assistance systems)、高速道路交通システムで使われる無線通信技術のDSRC(Dedicated Short Range Communications)車や車対デバイスなどのコミュニケーションV2X(Vehicle-to-everything)向けの通信に関し、議論があったそうです。次に最新の車関係の情報を得るには、6月8日から9日までの デトロイトでのTU-Automotive Detroit 2016がオススメとのアドバイスを頂きました。

 次にセンサーでデータを集めて人間の健康向上に貢献する ヘルスケアのIoTに関して、でございます。カリフォルニア大バークレー校出身でオプティメトリストのディア(Dear:写真の方)氏は「医療情報は統一されて流れず複雑なので、リアルタイムで前後に動かせれば、患者の治療が効率的になる」と、メディカル分野に関してのIoTへ期待を述べられました。いろいろ医療データに関する規制(と罰金)は多いのですが、そうした垣根をクリアするにはやはり、メディカル・データに関するしっかりしたセキュリティです。年間500億ドルの営業収益を出す米総合病院のKaiserの医師でチーフ・メディカル・インフォメーション・オフィサーのマティソン(Mattison)氏は医療機関にスマホやタブレットを導入する場合のセキュリティ・チェックの重要性をお話下さいました。

 ちょっと話が飛びますが、無料スマホやタブレットとかが配られても、裏にバックドアがあったりして、データが欲しいと思っている企業に使っている方々の情報が漏れる訳で、タダより高いものは無いってことなんですね。それでも、経済的な側面や利便性を優先して、どんどんデータ欲しければあげますよって、肝の据わった方々にはまぁ良いのかもしれません。

       Dear

 

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.05.13更新

                HackathonIot

 サンタクララでのIoT Worldもいよいよ終盤。大会場の中で、200人の選ばれたデベロッパーたちがハッカソンで腕を競っています。なんと優勝賞金は$1万ドル(百万円超え)の現金ですって(詳しくはこちらhttp://www.wwcongress.com/iot-for-cities-hackathon/)。ハッカソン会場で出会ったのは、アリゾナ州 フェニックス大学ソフトウエア・エンジニアでリーダーのアチュート、データ・サイエンティストのアスペン、同じくソフトウエア・エンジニアのディブの3人です。残念ながらチームでアンドロイド開発を担当するアンディはたまたま不在でした。 狭く長細い机の上で、プログラミングしていた彼ら。取り組んでいるプロジェクト名は「Elderly Smart Help (高齢者をスマートに助ける)」といいます。モーションセンサーを使い、 例えば超熟女が卒中などで倒れた場合、首のネックレスに付けられたセンサーが、遠く離れた子供たちに「お母さんが倒れました!」と、教える仕組みを構築中でした。高齢化が進むから、上手くいけば、確かにビジネスになりそうだなどと、皆でワイワイ話し合っておりました。

 そこにトルコ出身の一見怪しげなメンターが突如現れ(下の写真奥の髭の方でございます)、プロジェクトの内容を聞いてきたのです。「なかなか面白いけど、テレビを見ていた時に、急に病気が襲ってきて動かなくなるかも」といって、色々なアイディアを投げかけ始めました。「ウェアラブルを身につける人を理解するために、始めはデータを集めなければ意味がない。」データ・サイエンスのアスペンは同感し、話はデータ集めの話に。脈をモニターしてデータを持続して集めたり、人には毎日の日課でのパターンがあるので、朝何時に起きて、運動は何時で、寝るのは何時という個人的な調査を行ったり。ウェアラブルに「あなた大丈夫ですか?はい、いいえ(Are you Ok? Yes or No)」という表示を付けるべきだと、話が盛り上がりました。

 水を掛けるというか、盛り下げるつもりはなかったのです。ですが、人はロボットでもないし、生活をパターン化しているものと理解され、コンピュータのAIで一括分析(アナライズ)されることには抵抗があったので、「(私のようにイベントがあれば何処でも出かけるルーティン無しの)いきなり行動する人はどうなのでしょうか?」そしたら、皆さん「人間には、それぞれ気がつかないパターンがあるんですよ」ということで押し切られてしまいました。はぁ〜。25歳で卒中とか、糖尿病とかの話も出て、科学をどうITに置き換えるかで皆さま、再び盛り上がっていました。

               IotWHack

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.05.12更新

             LevisS

 昨晩、Internet of Things World会場のサンタクララ・コンベンションセンターから歩いて8分のリーバイス・スタジアム(Levi's Stadium)で、 イベント後のVIPパーティが開かれました。参加した企業幹部やジャーナリストも、「このスタジアムを訪れたのは初めて」という方が多かったです。リーバイス・スタジアムは、アメフト・プロ連盟のナショナル・フットボール・リーグ(NFL)・チーム、San Francisco 49ers(サンフランシスコ・フォーティナイナーズ)のベース基地です。

 49ersというチームの名は、エルドラド郡コロマという町の側で金が48年に発見され、東海岸のニューヨーク・ヘラルド新聞がそのニュースを報道したところ、 全米だけでなく世界から一攫千金を求めて炭鉱夫や鉱山開発者がカリフォルニアに集まった歴史的事実からです。サンフランシスコはその当時、 千人以下の小さな開拓地に過ぎなかったのですが、1870年には約15万人に増加したという、とてつもなく凄いラッシュだったのです。

 スタジアムは4年前に建設が始まり、2014年夏に完成しました。そして、ゴールドラッシュ時にドライフーズやジーンズを鉱山師に売りまくり、会社を急成長させたドイツ移民の雑貨商リーバイス・ストラウスが創立したジーンズ大手、リーバイスが約2億2千万ドルでスタジアムの命名権を得ました。なんとも歴史的な因縁を感じますね。なお、最初のジーンズ、リーバイス501はワシントンDCのスミソニアン博物館に展示されています。 

             GoldNugget

 話をリーバイス・スタジアムに戻しましょう。シーズン毎に通年でチケットを買うのが普通なので、San Francisco 49ersの1試合だけ見たいとなるとなかなかチケットが手に入りませんし高いですが、チャンスはあります。以下のサイトをご覧ください。(http://www.levisstadium.com/tickets-suites/) 同スタジアムは今年2月にSuper Bowlの会場になりましたが、2019年には全米大学アメフト優勝戦が開催されるそうです。また、サッカーの試合や時に、アイスホッケーの試合、ビヨンセ(5月16日)やコールドプレイ(9月3日)などのアーチストのコンサートも開催されています。 

            LevisStudiam

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.05.11更新

                   IOT World

 IoTの大型イベント、Internet of Things World(インターネット・オブ・シングズ・ワールド)が5 月10日から12日まで、シリコンバレーで開かれています。 今年はappsworld(アップスワールド)、 future connected cars(フューチャー・コネクティッド・カーズ)、 Wearable World Congress(ウェアラブル・ワールド・コングレス)と、3つの業界イベントが結集して開催しました。 参加人数が1万2千人、展示企業は200社との発表です。 現在は概ね投資が先行するIoT業界ですが、2020年には500億のデバイスがコネクトし、互いにデバイス同士がトークするというアナリストも います。果たして、IoTはこれからのビジネスの本流になり得るのでしょうか。それを探るため、サンフランシスコから車でフリーウェイ101を約73キロ南に下り、 サンタクララ・コンベンションセンターに向かいました。

 ハイアットホテルに隣接するコンベンションセンターは、IT企業のオフィスだけでなく、NFLサンフランシスコ・フォーティナイナーズ(SF 49ers)の本拠地のリーバイス・スタジアムや、アミューズメント・パークのグレート・アメリカなどに囲まれています。 初日の10日は、 基調講演だけで展示はありませんでした。今日はHP、マイクロソフト、日立、サンフランシスコ市、 SAP 、セキュリティのADT、シルバー・スプリング・ネットワークなどのエグゼクティブが講演やパネル・ディスカッションを行いました。

 それぞれの企業のIoTの取り組みの紹介もさることながら、IoTの採用で倉庫も工場も、配送車が繋がることで、発注から生産までの流れがスムーズになり、時間削減で生産性が上がり、高品質の製品が出来ていく革新的な繋がりを目の当たりに見ることが出来ました。サンフランシスコ都市交通局のチーフ・イノベーション・オフィサーの司会で「モビリティなシェアで生まれるスマート都市でのカルチャー的な意義 (Embracing Shared Mobility and the Cultural Implications to Create Smarter Cities)」という題で、Uber(ウッバー)、Lyft(リフト)、Zipcar(ジップカー)からの代表がパネル・ディスカッションを行いました。 都市内でマイカーを持つ若者が減り、都市の生活や流動性が変わっていく様や、自動運転車(オートノマス・カー)のことなどが話し合われ、盛況のうちに初日を終えました。

          IOT World2

投稿者: Ayako Jacobsson

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