2016.05.24更新

     テンダーロイン(tenderloin)

 「ガイドブックはホントに嘘っぽい!綺麗な所ばかり書いてる!」と、サンフランシスコで盗難にあった旅行者が怒っていました。ルイヴィトンのバックをレンタカーの座席に置きっぱなしのまま、真昼なのでちょっとだけなら大丈夫だろうと路上駐車し、観光していた最中の出来事だそうです。車の後ろの小さめの窓ガラスを割られて、バッグの中のノートパソコン諸々を盗まれたのだとか。 私も旅好きなのであちらこちらを訪れるのですが、ガイドブックには美観とか美味しい場所とかが盛り沢山なのに、行ってはいけない危ないところを書いている部分って、本当に少ないですよね。とくに「水と安全はタダ」と恵まれている日本人旅行者の方々には、アメリカの危なさはすぐに理解出来ないと思います。

 こんなことを書いている私も、そうでした。 大学に入る前、憧れの横浜に一人旅で行ったことがあるのですが、海を見たくて石川町駅を降りて迷い込んだのが横浜寿町でした。なんか宿代やモノが非常に安いなぁー。変だなあ。え、お巡りさんが一人ではなくタッグを組んで数人で巡回されておられる。なんかヤバそう。駆け足で、その場を通り過ぎました。実家に帰ったら物事をあまり知らない娘に、父が「(寿町から)よく無事で戻ったな」と言われました。昔のことなので今はどんな状況かよくわからないのですが。日本で極楽トンボだったので、ロサンジェルスではバスの運転手に運転を強要されたり、アルゼンチンでは何度か盗難されそうになったり、アムステルダムでは傘を盗まれたりとか色々ありましたよ〜。

 だから、友人や知り合いに会いに直ぐに来て欲しいと思う気持ちを抑え、サンフランシスコやベイエリアの危ない場所を、敢えてご紹介致しますね。サンフランシスコではテンダーロイン(Tenderloin)やハンターズ・ポイント(Hunters Point)、シリコンバレーではイースト・パロアルト(East Palo Alto)やオークランド(Oakland)の一部などが危ないです。とくに便利が良い場所なのに、格安っていうホテルって場合は、要注意でございます。スラム街にあるとか、ホテルがベッドバグ(南京虫)の被害にあったからだとか…。 最近ベイエリアは好景気なので、こうした場所の状況を変えようとする試みが結構あるので、嬉しい限りではありますが、直ぐに安全という訳には。英語で「Come back in one piece」といいます。バラバラにならないで無事に帰って来るための情報をご自分で仕入れ、自らの身は自らで守る。旅立つ前、現地を訪れたことがある知人に聞くとか、英語で訪問先をググったりして是非、お確かめを!(写真上はCBS SFからです。下の写真は赤枠がテンダーロインです。)

     テンダーロイン(tenderloin)2

投稿者: Ayako Jacobsson

2016.05.07更新

       ターゲットのオープンハウス

 ゴールデンウィークが終盤戦に入った木曜、米大型小売店のターゲットがIoT(インターネットに繋がる)製品だけを扱うサンフランシスコのオープンハウスで、イベントを開きました。投資家のVCや起業家、デベロッパーたちが集り、IoTの将来を話し合う会合でした。かつてソニーがあった複合施設のメトレオン1階の、白一色のお洒落な店内には、スマホやタブレットと連合するバスケット・ボール、スマホから動作できるコーヒーメーカーやサーモスタット、光を調整できる電灯、スマホで開閉できるドアの鍵、赤ちゃんの体温から健康状態を察するスマート産着、 モノの所在が何処かが直ぐ分かるキーチェーンのようなもの等が整列されています。こうしたネットに繋がる 日常製品を扱うのが、ターゲットのオープンハウスです。

 何でも繋がるインターネットが日常に入り込んでいるのは、車、住宅、玩具のようなドローンから、インターネット・オブ・エブリシングという産業用へと、日々ネットに繋がっていく世界が拡張中です。インターネット・エブリシング(IoE)とは、GEデジタルなどが提唱する産業用インターネットで、工業製品がセンサーからデータを集合するだけでなく、デバイス同士が話り合う世界へと移っているのが、まさに今であります。

 そうした時代の懸念は、IoTやIoE上、その周りのセキュリティです。最近で起こった事件ですと、約300万人のメール・アカウント(Hotmail, Gmail, Yahoomailなど)の情報が盗まれました。 ロシアから若いハッカーが、奪ったデータを闇の世界に売りました。もし、同じようなことがインターネット・オブ・シングズやインターネット・オブ・エブリシングの世界で起こったらどうなることでしょうか?最近の報道によりますとテスラ車をハックして、音声命令で車庫から自動的に出す試みがあったそうです。また、便利だと思って使っていた家のスマート鍵がハックされたり、ドローンに襲われたり、工場の製作機械が予期せずに勝手に動き出したり…。

 そうした懸念からか、IoTのセキュリティへの支出が増加していま す。調査会社のガートナーの最近の発表によりますと、世界のIoTのセキュリティへの支出は昨年の282百万ドルから、今年は348百万ドルに増えるとか。ガートナーは来年のIoTのセキュリティへの支出は、434百万ドルになるとの予測を出しています。セキュリティより利便性を重視するのか、個人や産業情報を重視するのかーこれは起業家、法律家、デベロッパーを含み、我々皆が関与する重要なテーマでございます。

       ネイルする

      

投稿者: Ayako Jacobsson