2016.09.20更新

               OpenWorld 2016

今年で20回目となる オラクル・オープンワールド(Oracle OpenWorld)ですが、今年は9月18日日曜から22日までの開催で、基調講演や展示はもちろんのこと、クラウド中心のセッションに、6万人の参加者が入るそうです。初日の18日夕方からの 基調講演で、ラリー・エリソン会長が昨年に続き、アマゾンのAWS打倒を強く訴えました。

午後6時過ぎに登場したラリー・エリソン会長はクラウドで「アマゾンのリードが終わる(Amazon's lead is over)」と語り、「クラウドサービスで技術的にも全て揃っているのは、オラクル」とオラクル・クラウドやデータセンター部門の強みを自信たっぷりに聴衆に訴えました。今日月曜のマーク・ハードCEOの基調講演でもクラウドビジネスが強調されました。クラウドへ全力投球していく方針となった背景には2016年6月から8月の決算で86億ドルの売上げで、四半期決算でクラウド関連が連続して増収し続けているからです。

クラウド事業者といえば、アマゾンだけでなく、グーグル、マイクロソフト、IBM、セールスフォースと色々ありますが、オラクルのクラウドの強みは一体何なんでしょうか。イベント参加者の声を拾ってみました。ヒューストン大学のアナリスト、Riod Triantoroさんは「今のところ、オンプレミス(組織内運用)でクラウドは使っていない。けれど、これから導入を検討しているが、クラウドはセキュリティが要なので、アマゾンとオラクルしか検討していない」と言います。スウェーデン本社の大手建設会社Skanska(スカンスカ)のDavid Spaker副社長によれば「4、5年前からポイントシステムで少しづつ使い始め、今では雇用や情報管理で使っている。オラクルのクラウドは土曜に契約して月曜にはもう使えた。人を増やさなくても良く、コスト削減に役立っている」とのこと。アメリカ企業に比べるとセキュリティの懸念から、日本企業のクラウド導入は遅れていますが、ジャストプレイヤーの瀧康史代表取締役は「クラウドはそれぞれの利点を活かして、AWS、グーグルなど複数使うと良いのでは」との意見をお持ちです。「オラクルのクラウドの場合はミドルウェアを活用したPaaS(Platform as a Service) が利点」とのことでした。

エリソン会長は明日の20日、午後2時過ぎから特にデータセンターについての基調講演を行うそうです。

投稿者: Ayako Jacobsson