2017.01.19更新

 ラスベガスで1月5日から8日に開催された(メディア向けは1月3にから)のCES 2017は、例年とは違う色々な基調講演や出展がありました。でもその前におっと!とびっくりしたのは早朝3日に飛ぶ前にサンノゼ空港で、CES 2017にも展示されていた、AIロボットに遭遇したことです。人工知能が現実に普及していることに人々が気づくのより、実際に使われているのが本当に早くなっているようです。

     AIrobot

 サンノゼ空港でおカッパ頭のAI女性マシーンに遭遇。それから、飛んでラスベガスに着くと例年とはCES 2017の参加企業が多いに様変わりしておりました。フェイスブック、グーグル、アマゾンのアレクサ、マイクロソフト、AOL、スナップチャット、ツイッター、ダンキンドーナッツが参加。それだけでなく、船旅のカーニバル・クルーズCEOやプリンセス・クルーズ社長 がロイヤル・プリンセスなどにサービス向上のため乗船が早くなり、客室の鍵にもなるウェアラブルのオーシャン・メダリオンを2018年から導入すると発表したのです。何かハード企業とパートナー化したソフトウエア企業の結婚しての活躍ぶりが本当に目立つんですよ!

 ダンキンドーナツ は会話や注文ができる人工知能(AI)の仕組みを作る必要性を訴えていました。 そして、AIに力を入れているNVIDIA のジェンスン・ファンCEOがトップを切って基調講演を行いました(http://www.nvidia.co.jp/object/ces-2017-jp.html)。シリコンバレーに本社があるNVIDIAはAI やゲーム対応で、株価が1年で3倍に伸びたそうです。同社はアウディと自動運転カーの開発を進めますが、会話型AI のグーグルアシスタントを各製品に導入していました。

 日本から基調講演に参加した日産のカルロス・ゴーン氏はマイクロソフトと提携し、インテリジェントなパーソナル・アシスタントのコルタナ(Cortana)を使い、ネットに繋がるコネクティッド・カーを実現していくことだけでなく、DeNA(ディー・エヌ・エー)と自動運転車の開発を発表しました。 ホンダも、同じようにAIの感情エンジン・HANA (Honda Automated Network Assistant)で運転者の気持ちを人工知能で理解して、コーヒーなどを注文するコンセプトカー、NeuVを出しました。ホンダはソフトバンク関連会社のココロ(cocoro)SBと運転者の感情を理解する HANAの共同開発を行っています。トヨタは今年、水素から電気をつくるハイドロジェンカー ではなく、車を運転する人の志向や気持ちを組むように人工知能を使った愛iという試作車をブースで展示しました。

 大手企業だけでなく、スタートアップもAI関連の製品を多出していました。イギリスのスタートアップのEmotechが出した小さなタイヤのように見えるオリー(Olly)はAI、カメラ、マイクが内蔵されているスマート・スピーカーで、ユーザーの命令だけでなく、感情も分かってくれて、インターネットに接続した自宅内のスマート家電などを制御するそうです。また、VINCIというキックスタータで資金調達を行なっている会社がアンドロイドOSで動くAIのヘッドフォンを発表していました。耳のパッドの内部にモーションセンサーがあって、ヘッドフォンをつけるだけでユーザーの心拍数や動いている程度に応じて、音楽が自動再生される上に、音声認識でも応じてくれます。映像はこちらです。https://www.youtube.com/watch?v=Ien3HrkdUN8 

 ますます、これからの技術的変化を拾ってくれている感のするCESですが、来年のCES2018開催は1月9日から12日です。ラスベガスでお会いできると嬉しいです。今年の読者の方々のご活躍を応援するとともに、こちらのブログも宜しくお願い申し上げます!

投稿者: Ayako Jacobsson